「ニッポンのお正月」カテゴリーアーカイブ

語呂合わせ満載の御節料理その2

御節料理の代表的な種類、続けます。

■焼き肴

もっとも用いられるのは出世魚のブリ。

関東ではワカシ、イナダ、ワラサ、ブリの順、関西ではツバス、ハマチ、メジロ、ブリの順に大きくなり、呼び名も変わっていきます。

ちなみに関東でも養殖ブリをハマチと呼ぶことがありますが、ハマチはあくまでブリの小ぶり版であり、養殖だからといって呼び名が変わることはなく、養殖でもブリはブリです。 続きを読む 語呂合わせ満載の御節料理その2

語呂合わせ満載の御節料理その3

御節料理の話ばかりが続いているので、この項で最後にしましょう。

■酢の物

大根と人参の紅白なますや酢蓮(すばす)と並んで定番なのがチョロギです。

長老木、千代呂木などの字を当てますが、これはシソ科の多年草植物の塊茎部分で巻き貝のような形をしており、本来は白い色をシソ酢で赤く染めて添えます。

当て字からも分かるように長寿祈願の意味があります。 続きを読む 語呂合わせ満載の御節料理その3

年越しそばを食べて1年の苦労を断ち切ろう!

歳神様と共食する御節料理が出来上がったら、大晦日も残り少ない時間になっているはずなので、歳神様をお迎えする前に腹ごしらえをしておきましょう。

年越しそばですね。

年越しそばの習慣は蕎麦文化と関わっているので比較的新しく、江戸時代の中期に入ってからと言われています。

当時、商家に毎月末尾に「三十日蕎麦」を食べる風習があり、当然、大晦日にも食べていましたが、その風習が商家だけでなく一般庶民にも伝わって大晦日だけに食べる習慣になりました。 続きを読む 年越しそばを食べて1年の苦労を断ち切ろう!

大晦日から元旦にかけては除夜の鐘

さて、年越しそばを食べたら、紅白歌合戦でも見て(今の時代の歌合戦という言葉そのものがそぐわないのですけれど)静かに除夜の鐘の音に耳を傾けましょう。

除夜の鐘はご存じのように108回、深夜0時をまたぐ時間帯に寺院の梵鐘を撞く行事です。

108回の意味は月の数の12に二十四節気の24、これに七十二候の72を足して1年とする説や1年間の四苦八苦(4×9+8×9)を梵鐘で癒やすという説もありますが・・

もっとも広く知られているのが煩悩の数ですね。 続きを読む 大晦日から元旦にかけては除夜の鐘

初詣は神社でも寺院でも構わない

除夜の鐘の音を最後まで聞けば、いよいよ年明けです。

最初の行事は初詣という人も多いでしょう。

除夜の鐘の後、寒い夜中に神社まで行くのは身の引き締まる思いですね。

この初詣、どの神社に出かけても構いません。

それどころか寺院でもいいのです。

たとえば初詣の名所として知られる鎌倉の鶴岡八幡宮や原宿の明治神宮は神社ですが、川崎にある平間寺(へいけんじ)は通称川崎大師として親しまれており、真言宗智山派の大本山で成田山新勝寺も同派の寺院です。 続きを読む 初詣は神社でも寺院でも構わない

全国各地の初詣スポットその1

初詣は神社・寺院を問わず、規模の大小も関係ありませんが、祈願と同時に正月の気分を味わうのも初詣の楽しさでしょう。

大きな神社・寺院になると正月特有の華やかさがありますね。

では、以下に来訪数の多い神社・寺院を紹介します。

なお、各神社・寺院によって来訪者の算出方法が異なるのでランキングではなく、人気のある初詣スポットと解釈してください。

■明治神宮(東京都)

約70万㎡の敷地に人工の森を造り、その植林の数は10万本に上る都内でも荘厳な気分にさせてくれる神社で、明治天皇と昭憲皇太后が祀られています。 続きを読む 全国各地の初詣スポットその1

全国各地の初詣スポットその2

初詣の人気スポット、もう少し紹介しましょう。

■鶴岡八幡宮(神奈川県)

源頼義ゆかりの神社で源氏の氏神様、京都の石清水八幡宮を鎌倉に招いて祀っており、鎌倉の街の中心に位置する神社です。

■熱田神宮(愛知県)

三種の神器のひとつ、草薙神剣が祀られている神社で、約6万坪の境内には樹齢千年を超える大楠が緑宿を形成、また織田信長が桶狭間の戦いの前に来訪して必勝祈願を行なった場所としても有名です。 続きを読む 全国各地の初詣スポットその2

ちなみに初日の出にご利益なし

正月の行事、初詣と初日の出、どちらが先なのかは個人の選択によりますが、初日の出を拝むというのは初詣よりも体力と気力が必要なので、毎年続けるのはかなり根気の要る行事といえます。

それでも1年の最初の日の出をきれいに見ることができたら、その瞬間だけは1年間、いいことがあるかも・・

と思えるから人生のうちで1回ぐらいは初日の出を見る機会を設けてもいいでしょう。

初日の出を拝む風習は宮中行事で1年の始まりに行われる四方拝が庶民の間に広がり、形を変えて継承されてきました。 続きを読む ちなみに初日の出にご利益なし

作る雑煮を見れば出身地が分かる?

正月の食卓で最初に上がるのが雑煮。

これ、同郷家族であればほとんど問題ありませんが、異なる地方出身者、とくに西日本と東日本、太平洋側と日本海側などのように離れた場所の夫婦になると厄介な問題になります。

正月早々、これが原因で喧嘩をしたことのある夫婦も少なくないでしょう。

それほど雑煮は各地でその様式が異なり、毎日の味噌汁以上に多彩な種類があると言えます。

まず雑煮に欠かせない餅ですが、関東の角餅に対して関西は丸餅、関東は餅を焼いて焦げ目をつけることに対して関西は餅をそのまま煮ます。 続きを読む 作る雑煮を見れば出身地が分かる?