「厄除け祈願」カテゴリーアーカイブ

火中の栗を拾った木下藤吉郎

戦国時代の武将でもっとも合戦の勝ち数を上げているのは豊臣秀吉ですが、じつは勝率でもトップを取っています。

戦歴84勝8敗7分けですから、8割5分2厘という好成績。

とくに信長なき後は朝鮮出兵まで負け知らずの連勝を続け、その中には北条氏を追放した小田原征伐も含まれています。

大量の物資と人材を投入、相手を威圧して勝つ戦法は「戦わずして勝つ」と明言を残し、水攻めや兵糧攻めによる戦法こそ秀吉の真骨頂と取られがちですが、「戦わずして勝つ」以前はむしろ、激戦の最中、火中の栗を拾うがごとく、危険で勝利の確率が低い合戦に進んで身を投じていました。

その代表的な例が金ケ崎の戦いでしょう。 続きを読む 火中の栗を拾った木下藤吉郎

家康を懐柔した非情のネゴシエーション

明智光秀なき後、柴田勝家と覇権争いに勝った豊臣秀吉はついに信長の悲願だった天下統一を果たしますが、そこには合戦よりもネゴシエーションの巧みさが役立っています。

たとえば信長の後継者を決める清洲会議では、柴田勝家が信長の三男、信孝を推薦したことに対して秀吉は信長の孫である三法師を擁立、秀吉は財力とネゴシエーションで三法師を後継者とし、信孝を後継人とする策を講じます。

その後、秀吉は柴田勝家の息子である勝豊を攻めて信孝を孤立させ、三法師を奪うと当主代理の立場を確保、それを利用して今度は柴田勝家と信孝に攻勢をかけて滅ぼしてしまいます。

権力の座を射止めるための見事な戦略です。 続きを読む 家康を懐柔した非情のネゴシエーション

後発こそ安定の鍵である

豊臣秀吉最大の失敗は朝鮮出兵と後継者問題でしょう。

もはや日本国内に制覇する土地がない以上、財源は現状維持しかありません。

領土拡大を目指しましたが、朝鮮出兵に反対する武将も多く、やがて豊臣秀吉は孤立、また幼少だった秀頼を跡目に、と諸大名にお願いしつつ床に伏せたまま寿命を迎えます。

財源規模を超えた戦略と後継者を育てておかないことは現在でも通用する教訓ですね。

さて、秀吉から頼まれた諸大名の1人に徳川家康がいたことは言うまでもありません。 続きを読む 後発こそ安定の鍵である

商売繁盛には健康第一

戦国時代を終わらせ、現在の首都東京に通ずる江戸幕府を作った徳川家康、寿命を全うしたのは75歳といわれています。

当時としては長寿で、関ヶ原の戦いの時は59歳、豊臣家滅亡の時は74歳。

つまり長寿だったからこそ、天下を取れたともいえます。

その家康、健康志向と吝嗇家だったことはあまりに有名。

つねに戦場でいた時の食事を好み、麦飯と魚、野菜の煮付け、納豆など庶民と変わらぬ食生活を送り、けっして過食せず、酒も強かったけれど嗜む程度に押さえていた、とか。 続きを読む 商売繁盛には健康第一

やることやったら神頼み

さて、戦国武将ほど大変なことをしないまでも商売繁盛のためには、それなりのリスクを侵す必要もあれば機転を利かせて情勢の先を読む能力が大事なことも分かったと思うので、後半はやることをやった後の商売繁盛、神頼み、物頼みで頭を柔らかくしましょう。

商売繁盛の祈願といえば神社。

どの神社でも商売繁盛の祈祷を行ってくれますが、本来、祀られている神様にはそれぞれ役割を担っているので、できれば五穀豊穣とか大漁追福とか、人脈や知恵の徳があるとか、自分の職業と関わりのある神社に出向いた方がご利益を期待できるでしょう。 続きを読む やることやったら神頼み

稲荷神は五穀豊穣を約束する神様

商売繁盛を祀っている神様、金山彦命の次は稲荷神(いなりのかみ)。

宇迦之御魂神(うかのみたま)や豊受大御神(とようけびめ)などが習合した神様で、うか、とは穀物や食物の意味を持っています。

つまり稲荷神は五穀豊穣の神様ですね。

総本山は京都の伏見稲荷大社で、ここから分祀された神社の数は日本全国で32000社あるといわれています。

これだけの数があるので、きっとどの地元にも氏神として稲荷神社があるでしょう。 続きを読む 稲荷神は五穀豊穣を約束する神様

インドからやってきた弁財天と大黒天

大漁旗にもよく描かれている漁業の神様、恵比寿様に続くのは、同じく七福神の1柱、弁財天。

日本神話に登場してくる神様ではなく、仏教の守護神でありヒンドゥー教の女神、サラスヴァティーが神道に取り込まれてこの名前になりました。

ヒンドゥー教の経典を漢字にすると弁才天で、8本の手を持っており、その手には弓や刀など武器が握られていましたが、その後、日本に渡ってきてからは才が財に変わり、手には武器に加えて宝珠や鍵が握られたことから財福、知恵の神様として崇められるようになりました。

七福神にはもう一柱、商売繁盛の神様がいます。 続きを読む インドからやってきた弁財天と大黒天

江戸時代の建物が残っている南宮大社

鉱物の神様である金山彦命を始めとする商売繁盛の神様、日本中の神社に祀られているので近くの氏神様や近隣の神社を調べれば、必ず見つかるはずです。

ちなみに金山彦命を祀っている神社で有名なところは岐阜県の垂井町にある南宮大社。

創設は神武天皇の時代、というからほとんど神話の世界ですね。

現在の場所に創建されたのは崇神天皇の時代。

崇神天皇は今のところ、実在した可能性のある初めての天皇といわれています。 続きを読む 江戸時代の建物が残っている南宮大社

えびす様は蛭子系と事代主命系

釣り竿を持って鯛を小脇に抱えた恵比寿様を祀っている神社も日本各地にあります。

蛭子神社、夷神社、恵比寿神社、胡神社、戎神社、これらはすべて、えびすと読みます。

恵比寿神の由来は前述したように伊邪那美命と伊邪那岐命の最初の子供であり、不具に生まれたことから海に流された蛭子が元になっている説、大国主命の子供で釣りが大好きだったという事代主命が元になっている説があり、神社によってどちらかの系統に分かれます。

蛭子神系の総本山は西宮神社。 続きを読む えびす様は蛭子系と事代主命系